白露とは
白露(はくろ)は、二十四節気の一つで、秋の深まりを告げる時期として古くから親しまれています。朝露が草木に宿り、白く輝く頃という意味で、年によって前後することもありますが、9月7日から9月21日あたりの時期です。気温が下がり過ごしやすくなる一方で、昼夜の温度差が大きくなって”残暑バテ”なんて言葉も聞かれることも。
草花や樹木には夜露が降り、秋の気配が強く感じられるようになります。古代中国では、この時期が秋の訪れを象徴するものとされており、日本でも同様に自然の変化を通じて人々は四季を感じてきました。
2024年の白露は、9月7日から9月21日です。
白露の頃になると、自然界ではさまざまな変化が見られます。特に朝の時間帯には、草花に露が宿り、太陽の光を浴びて美しく輝く様子が特徴的です。また、日が短くなり、夜が長くなることで虫の音が聞こえ始め、秋の深まりを実感させます。
台風が増えるのもこの季節ですが、台風が過ぎ去ると一気に涼しい風を感じられるようになります。ススキやコスモスといった秋を象徴する植物も見られるようになり、自然全体が次の季節への準備を進めています。こうした風景を楽しむことで、日々の暮らしの中で季節の移ろいを感じることができるでしょう。
白露の時期の過ごし方
白露の時期は、衣食住においても秋を迎える準備を始めるタイミングです。気温が下がり始めるため、衣類は半袖のTシャツだけでなく、ちょっとした羽織ものなどを準備して、身体を冷やさないように心掛けることが重要です。
食事面では、秋の味覚である新鮮な野菜や果物を積極的に取り入れることで、免疫力を高めることができます。また、住まいにおいても、温かみのあるインテリアや照明に変えることで、心地よい秋の夜長を過ごせる環境作りを意識すると良いでしょう。
場所によっては秋の運動会なども行われるシーズンです。涼しくはなりますが、新学期を迎えて忙しさも増してきます。リラックスできる時間もキープしつつ、この時期を楽しみましょう。
白露の時期に気を付けたいこと
白露は、心身のバランスを整えるためにも大切な時期です。涼しい気候は心を落ち着かせ、リラックス効果をもたらしますが、寒暖差も激しいので体温調節がついて行かずに、体が疲れやすい時期でもあります。マインドフルネスや瞑想を取り入れることで、日々の疲れを癒し、自然と一体となる感覚を養うことができます。
特にこの時期は乾燥と冷えに注意したい時期。秋の臓である「肺」は、乾燥や冷えに弱い臓器です。気温差や温度の低下によって咳や喉の痛みなどの呼吸器系のトラブルが起きやすくなります。
体力が低下して風邪を引きやすくなったり、疲れやすいなどの不調にも注意が必要です。
この時期は免疫力が低下しやすいため、適度な運動や十分な休息を心がけることが大切です。自然のリズムに合わせた生活を送ることで、心身ともに健やかな状態を保つことができるでしょう。
白露の時期におすすめの食材
白露の時期は、気温が下がり始め、体調を崩しやすくなるため、免疫力を高める食材を摂ることが重要です。秋の臓である「肺」は悲しみの臓器ともいわれて、肺が弱ることで気分が落ち込んだり不安な気持ちが強くなることもあります。「肺」を潤していくことが大切です。
肺が弱ってしまうと、体のバリア機能も弱ってしまいます。こまめな加湿をして、ハンドクリームなども使って手先のケアもしていきましょう。食べ物から潤いを補給することも大切です。
しそ・・・香りが「気」の巡りを改善して、お腹の張りを解消します。体を温める効果もあります。
梨・・・肺を潤して渇きを癒して、余分な体の熱を取ります。炎症を鎮める効果もあります。
納豆・・・発酵食品を摂ることで腸の調子を整え、「肺」を潤すことにもつながります。
秋は収穫の時期。何かを活動的に始めるのではなく、春夏を振り返りながらゆっくり過ごすことも大切です。
白露の時期の七十二候
>>>>七十二候についてはこちら
9月7日〜9月10日頃
初候:草露白(くさのつゆしろし)
草に降りた露が白く光って見えるころ。朝夕の涼しさがはっきりと感じられるようになって、秋の気配がますます濃くなっていきます。
9月11日〜9月15日頃
次候:鶺鴒鳴(せきれいなく)
セキレイの「チチィ、チチィ」という鳴き声が聞こえてくるころで、尾を上下に振りながら地面をたたきながら歩く姿がかわいく愛されている小鳥です。
9月16日〜9月20日ごろ
末候:玄鳥去(つばめさる)
春に日本にやってきたツバメが、冬を暖かい南の島で過ごすために帰っていく頃です。帰る直前のツバメたちは、電線がしなるほどに集まって、一気に飛び立っていきます。
まとめ
期は、朝露や虫の音といった自然現象を楽しむだけでなく、衣食住や生活習慣を見直す良い機会です。
秋の準備を整え、心と体のバランスを整えることで、より豊かな季節を迎えることができるでしょう。